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ショッキング?これが現実です。

亭主関白、良妻賢母などの言葉は死語(?)となりつつあるのかもしれませんが、 老人ホーム入居のお手伝いをしていると、昭和どころか、大正、明治かと思うような現象を、目にしたり、耳にすることがあります。

功成り名遂げた、オーナー経営者のAさんの場合。 その人使いの荒さに、子どもたちが母親の身を案じ、Aさんに単独で老人ホームに入ってもらうことで母親の心身の負担を軽減させようとしたのです。

当センターの評価で「Aランク・2点」の秀逸なホームが首都圏に見つかり、Aさんが入居……と、まあ、ここまではよかったのですが、子どもたちがホッとしたのもつかの間。ある日、自宅でくつろいでいた母親に、ホームのスタッフから電話が入り ます。その内容に、当方、がくぜんとするやら、あきれるやら……

なんと、Aさんがホームの入居者と将棋を指すことになり、「妻に、お茶を入れに来るように伝えてくれ!」というのでした。ホームまでは片道1時間はかかるというのに。何ともあっぱれな (?) 亭主関白ぶりに脱帽した次第です。

そうかと思えば、時代錯誤の夫に逆ねじを食わせた、妻のBさんの話を耳にしまし た。 60代前後の夫婦が夫の父親のホームを探して、あるホームを訪れ、館内の見学後、迷う夫に対しBさんは即座に「入居申込書」を求めたのです。Bさんはその際、自分の署名・押印を済ませた「離婚届」を、夫の目の前に差し出した、というのです。 義父の介護に疲れ果てたBさんが、「(義父の即刻の)介護施設入居か、離婚か、のどちらかにはんこを押してほしい」と、こわ談判に打って出たのでした。

親の介護ばかりか、自らの老後の世話も、妻や娘に当然のことと期待している男性にとって耳の痛い話かもしれませんが、時代と社会通念の変化に鈍感では、家族から取り残されかねません。

夫婦そろって元気で悠々自適の老人ホーム入居後、妻が先に体調を崩し、要介護となった場合には、夫がかいがいしく妻の介護に精を出す姿は珍しくないようです。 逆に、夫が妻より先に要介護状態になった場合(このケースがほとんど)は、妻は介護も・世話もほぼスタッフに任せ、自身が夫の世話に当たることはごくまれだといいます。

何と、ショッキングな現実。75歳、後期高齢者となって、この現実は男性には厳しいでしょうか? それとも、すでに鍛えておられますか?

*日刊シニア 2019年10月1日掲載

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