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国内施設訪問3100回・・・6段階に評価分け

1%という現実・・・

2021年1月末に、当センター開設以来、国内延べ3100回の施設訪問を達成しました。訪問、見学した施設の運営法人は株式会社、社会福祉法人など多種多様で、その数900弱。これをAからFの6段階に分けて整理しました。

Aランクこそが、厳選優良ホームと呼べる施設で、法人数104社、ベッド数の合計約2万700床でした。これは全国の特別養護老人ホームからケアハウスまで、あらゆる自宅以外のベッドの総数200万床のほぼ1%ということになります。自宅にも勝る「終の棲家」探しは1%に出会うか、どうかという困難な課題です。

私自身、この数字が出るまでは「お墨付きで入居を推奨できるホームは、5%ほどです。」と相談者の方々に申し上げていました。ですから踏査と分析で、法人数では 1%ながら、ベッド数では1%ほどという数字が出て、驚いています。

一般の方が、ベッド数では1%前後しかない優良ホームに出会う確率は非常に低く、難しいことです。加えて、何を基準に評価し比較し、判断するかもさらなるハードルです。

まだまだ、全国全ての施設や高齢者住宅を調査したわけではありませんが、事業規模で大手と言われる法人はほとんど訪問しており、この厳選優良ホームの割合が大きく増えることはないと考えられます。 条件付きでのお薦めホームを含めても、2%が上限ではないかと推測しています。

M&Aも注意!?

もう1つの気がかりは、介護事業分野でのM&A、吸収合併による事業継承です。 中には、実質的な事業閉鎖や倒産も含まれますが、不安をあおらないためか、M&Aという横文字の経済用語で報道されています。閉鎖や倒産でない場合でも、M&Aの結果、入居者の暮らしもスタッフの職場環境も改善されるならいいのですが、私の感想では逆の場合が多い気がします。

入居者、家族、スタッフにとって望ましくないことは、介護という最もデリケートで人生の最終章における「尊厳・プライバシー・自分らしさ」がコモディティー化(一般商品化)して不動産投資信託に組み込まれ、収益不動産として扱われていく現実です。介護サービスは、コモディティーを扱う設備産業でも装置産業でもありません。大量に生産され、消費されるものではないことを念頭において探し評価し、選びたいものです。「心・気持ち・思いやり」のこもった介護施設は1%というわけです。

*日刊シニア 2021年3月号掲載

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