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経営者がスタッフを大切にしているか?

サービスを提供するのは「スタッフ」

相談者からよく聞かれるのが、「老人ホームの見分け方を教えてほしい」というものです。よく言われる優良ホームの基準とは、最低限の宣伝・広告でも、口コミと評判で常に空き室が出ない状態が続くこと。

もちろん、それも大事ですが、わたしはそれ以上に、誠実に介護と日常の生活支援サービスに取り組むスタッフが「定着」し、 加えて職員の総数が入居者数の「8割」を超えていることにあると考えます。

わたしが高齢者施設を評価、格付けする基準の第1は、現地に足を運び、管理職、スタッフに会い、空気とにおいをかいで、入居者の表情や雰囲気を観察することです。 なかでも、スタッフへの視線を熱くするわけは、彼らが入居者の快適な生活環境をつくる最前線にいるからです。それに、スタッフが定着することは、経営者がいかにスタッフを大切にしているか、を示すバロメーターと言えるのです。

ある施設の見学に出掛けたとき。認知症の入居者に親身に接するスタッフを目撃して「ここなら、安心して親を任せられる」と感激した相談者もいました。スタッフの熱情は、それだけ身に心に染みわたります。しかも、そんなスタッフ、職員が多くいればいるほど、入居者とその家族の安心ばかりか、ホーム経営の安定にもつながります。

「見学」でしか、わからないことがある

人の資質や、人柄、考え方を知る際に、住所、氏名、年齢、身長、体重で人品骨柄を推し量ることは困難です。同様に、介護施設の良否を判定、評価する際に、入居率や、介護資格者の多少、操業年数だけでは物足りません。やはり、施設を実際に見学して、生の現場に触れることでしょう。

日本には、介護施設、高齢者住宅の類型が10種類以上もあります。でも、わたしに言わせると、「世の中には2種類の老人ホームしかない」。1つは「入ってはいけないホーム」(不便で、不自由で不幸になるホーム)、もう1つは「入って良いホーム」 (居心地がよく納得、満足、感謝を感じるホーム)。天国のようなホームは少ないかもしれません。それでも、経営者がいかにスタッフを大事にし、スタッフはいかに入居者と家族同然に接してくれるかを確認できれば、充実した老後への賢い選択につながると思います。

*日刊シニア 2019年11月5日掲載

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