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デンマーク コペンハーゲン 「ボミ・パーケン」

コペンハーゲン市の中心部から車で15分、バルト海に面して緑の多い住宅地の中に立つ煉瓦造りの市営施設である。日本の特別養護老人ホームに相当するプライエムと呼ばれるナーシングホーム46床に84戸の高齢者住宅、同時に1日あたり30名の利用があるデイサービスも併設されている。共有スペースには食堂研集会所、中庭、訓練室、娯楽室、作業室などがある。職員の総数は120名、常勤換算で98名で利用者数とほぼ同数。 

所長のベンツエンさんは女性で、女性職員が9割の職場で仕事は厳しく、入居者には優しく接している感じである。日本との違いを挙げてみると、まず全体の時間がゆったりと流れており、職員の動きも小走りで急ぎ足の人は皆無であることです。

午前午後のお茶の時間は入居者と共にスタッフも一緒にお茶を飲んで楽しんでいます。朝の起床時間もバラバラで朝食も8時から10時の間と各自のペースとスピードを尊重したものとなっています。欧州の多くの国がそうであるようにデンマークでも1日の一番重要な食事は昼食であり、温かいものをゆっくりと時間をかけて楽しむようです。

ホームといえども食前酒も出ればビールも飲めます。そのぶん夕食は冷たくても構わず、このホームでも昼食の後片付けの後夕食用のサンドイッチを作って、ラップして冷蔵庫に入れれば、調理場のスタッフは帰宅してしまいます。

日本の特別養護老人ホームに当たる市営の施設ですが、自前の家具の持ち込みが奨励され、家具の他、絵画、写真なども自宅かと思えるほど飾ってあることに感心します。 ペットの躾が行き届いている欧州ということもありますが犬や猫を飼っている方もいます。 認知症の方、失禁のある方、カテーテル使用の入居者も多いのですが、昼間の時間帯にパジャマやジャージの方、あるいはアクセサリーを一切身につけていない女性の入居者などを目にすることはまずありません。

あくまでもケアサービスは提供されますが病院や施設ではなく、それなりの自宅という認識が行き届いているようです。費用については各自の年金からお小遣いを残した分くらい納めて、残りは全て市町村(コミューン)が負担する仕組みになっています。 

*高齢者住宅新聞 2010年2月25日号掲載

公式ホームページ
https://boligertilaeldre.kk.dk/bomi-parken

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