『特選老人ホーム』のお探しはこちらをクリック!!

3度の食事はホーム台所で調理が◎

良い老人ホームの見極め方、今回は「食事」について見ていきます。

食事から見えてくるホームの力量

当センターがお薦めするホームの9割以上が、入居者の1日3回の食事を外注ではなく、自社の社員がホームの台所で調理した・家庭料理に準じたものを提供していました。多くのホームが、コストや夏場の食中毒のリスクなどの理由で、専門業者がセントラルキッチンで調理したり、冷凍したものをまとめて購入し、現場で解凍したり、再加熱し、盛り付けるだけの食事を提供しています。

ホーム見学の際、「入居者がどんな食事をしているか、一緒に体験したい」という体験昼食をリクエストすると「申し込みは1週間前までに」と言われたりします。これでは見学の意味がありません。楽しめる食事を望むことは難しいでしょう。気の利いたホームでは、当日でも3〜5人前くらいは用意してくれます。

さらに、優良なホームで聞いて驚いた話があります。それは「食事介助」にかける時間の長さ・おおらかさ、です。自分1人でスプーンでも、はしでも食事ができなくなったとき、一口・一口、食物を口元まで運び、そしゃく、嚥下を待って、食べさせてくれる職員は珍しくないでしょう。でも、通常は30分ほどで「ごちそうさま」となるところを、せかすことなく、個人のペースに合わせて時には1~2時間もかけ、介助スタッフが交代してまで「自らの口でかみ、飲み込んでもらうのが、本当の食事」というホームもあったのです。

食卓の生花からも見えてくる?

また、食卓に「一輪挿し」が置かれ、毎日みずみずしい花々が生けてあるホームは、 間違いなく、気配り、思いやりに満ちたお薦めのホームです。逆に、生花を食卓に飾らないのは、「認知症の入居者が、時々それを食べてしまうから」というホームもありますが、それはあまりにも悲しい理由であり、サービスの理念や、姿勢からはほど遠い解釈ではないでしょうか?

配慮のあるホームなら、認知症の進んだ入居者が夕食後「おなかがすいた」とか 「(食べたことを忘れて)まだ食べていない」と訴えた場合、自前のキッチンがあれば、 数人分の小さいおにぎりなどをあらかじめ用意しておくことも可能です。 わたしが「食事はホームが自前で作ることが望ましい」と思う理由は、そこにもあるのです。

*日刊シニア 2019年11月19日掲載

知り合いに知らせる
目次