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アメリカ シカゴ 「クレア」〜アクティブシニア満足の大学活用ホーム〜

シカゴ中心部の大学とリンクしたCCRC

日本でもぜひ、実現して欲しい老人ホームの素晴らしい見本がシカゴの中心部にある。高級ホテルの1つであるパークハイアットから1分、ペニンシュラホテル、フォーシーズンホテルからも歩いて3分の場所にカトリック系のロヨーラ大学のキャンパスがある。その敷地にある53階建ての超高層ビルの1階から10階までの低層部を大学が使用し、10階から上全フロアが高級有料老人ホーム「クレア」となっている。

現在、米国には60余りの大学と連携した老人ホームが既に稼働しているが、中でもこのクレアは特記すべきものだろう。

老人ホームと大学が併設される理由はいくつか挙げられるが、第一は、米国の都市部に住む意識の高いシニア層が、ただ老後を迎えて、老人ホームに入居し、介護や家事、自宅の維持から解放されるだけと言う消極的な生活には納得も、満足もしないからだ。

より積極的な生活を求めて、大学の敷地内・建物内に居住することで、講義を受講したり、図書館やデータベースを学生並みに利用し、生涯にわたってアカデミックな環境で暮らすことに生きがいや、充実・QOLを見出したのである。

大学にとっても、家賃・地代の収入や、遺産の寄贈などの経済的メリットも無視できないものがあるようだ。

このホームにおいても、ボディー・マインド・スピリットのニーズを満たすことが挙げられており、身体的介護は当然の最低基準であり、感情的・情緒的なニーズや、精神的・知的生活水準の向上・維持により重点が置かれている。そのための大学との連携である。

施設としての広さや、設備も羨ましいものがある。まず、ホーム専用部分の延床面積が5400平米もあるため、21階から52階にある248室の健常者用住居は最小のワンベッドルームタイプで73平米、最大の4ベッドルームになると282平米という羨ましい規模である。

それに加えて、要支援から要介護2くらいまでのレジデントが利用するアシステッドリビング、医療行為も提供できるナーシングケア、認知症入居者のためにメモリーサポートセンターも用意されている。

共用のアメニティーもフィットネスセンター、室内プール、美容室、理髪室、ディスパ、広々としたラウンジ、食堂、劇場、充実した図書室、アーツ&クラフトのアトリエ、ビジネスセンター、メディアセンター、3つの礼拝堂に黙想の部屋が天井の高い共用フロアに5つ星ホテル並みの仕上げとなっている。

このような老人ホームの開設・運営については、大学側は直接参画する事はなく、土地・建物のオーナーであり、大学の名前の使用を許可する位が普通である。

企画・設計・販売店運営は、専門の業者が何社かあり、全米に展開している。今後、日本でも大いに期待されるプロジェクトであろう。

*高齢者住宅新聞 2010年11月25日号掲載

公式ホームページ(theclare.comのサイト)
https://theclare.com/

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